小児眼科

小児眼科

小児眼科

生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ眼の機能が発達していないため、明るさが分かる程度です。その後の成長につれて視力も発達し、4~5歳くらいで1.0に達すると言われています。

視力の発達に最も重要なのは、さまざまなものを見ることです。日常生活で眼を使うことが訓練となり、視力を育んでいくのです。

しかし、はっきりとものを見ることのできない状態が続くと、視力を十分に発達させることができません。その結果、弱視となってしまうことがあります。

そのリスクを減らすためには、眼の機能が発達しきる8~10歳までに、適切な治療を受ける必要があります。ただ、眼の発達障害は外見からは分かりにくいため、なかなか気づけないという問題もあります。

お子さんは、視覚の異常を自覚できなかったり、自覚していても症状を伝えられなかったりすることも多いものです。お子さんの普段の生活をよく観察し、少しでも不安があったらすぐ眼科医にご相談ください。

こんな症状に注意

  • ものを見るときに目を細める
  • ものを見るときに顔を近づける
  • ものを見るときに顔を傾ける
  • 片目を隠したときに、極端に嫌がる
  • 頻繁に目をこすっている
  • 正面から向き合ったときに、黒目の位置がずれている
  • 横目でものを見るくせがある

こういった症状を見つけたら、なるべく早く眼科を受診しましょう。もし眼の発達障害があっても、早い段階で気づいて治療を受ければ、発達を促すことができます。

よく見られる眼の発達障害

よく見られる眼の発達障害

お子さんの眼の発達障害で、よく見られる症状についてご説明します。

近視・遠視

眼の構造はよくカメラに例えられますが、カメラのレンズに当たる部分を水晶体と言います。眼に入ってくる光は水晶体で屈折して集光され、眼底にある網膜で像を結びます。

水晶体は眼の筋肉の働きによって、厚みを変えることができます。水晶体の厚みが変わることで、遠くでも近くでもピントを合わせられるのです。

ところがその厚みの調整がうまくいかず、網膜よりも手前で集光してしまう状態が近視、網膜より奥に集光してしまう状態が遠視です。どちらも像を結ぶポイントがずれているので、ものがぼやけて見えます。

眼の構造として、近くのものを見るときには水晶体を分厚くしなければなりません。そのため、水晶体を調整する眼の筋肉にも負担がかかります。

お子さんの場合、眼にかかる負担を減らして成長を促すためにも、度の合った眼鏡をかけることが大切です。

斜視

ものを見るときには自然と、左右の眼がそろって見ようとするものの方向に動きます。しかし、片眼は正面を向いているのに、もう片方は違うほうを向いているといった症状が出ることがあります。これが斜視です。

一口に斜視といっても、さまざまな種類があります。片眼が内側を向く「内斜視」、片眼が外側を向く「外斜視」、上や下を向く「上下斜視」などが代表的です。

また、斜視に似た症状も非常にたくさんあり、専門の眼科医でないと判断できないことも少なくありません。例えば3歳以下のお子さんでは、眼を動かす筋肉が未発達のため、黒目の位置が不安定になりがちです。

斜視を放置しておくと、眼鏡をかけても視力が上がらない弱視や、ものが二重に見える複視の原因になることもあります。少しでも不安があれば、なるべく早く眼科を受診しましょう。

弱視

お子さんの視力はものを見ることで発達が促され、8~10歳くらいで成長が止まります。その大切な時期に、近視や斜視といった眼の異常や病気、けがなどがあると、視力が正常に発達できないことがあります。

すると、眼鏡やコンタクトレンズを使っても、視力が上がらない状態となってしまいます。これを「弱視」と言います。

例えば片方の眼が斜視だったとしましょう。すると無意識のうちに、斜視の眼を使わずに正常な眼ばかりを使ってものを見るので、斜視のほうだけが弱視になってしまうことがあります。

左右の眼で視力に大きな差がある場合も、自然と視力のいいほうの眼だけでものを見てしまうので、視力の悪いほうが弱視になりやすくなります。

弱視の治療は、早ければ早いほど効果が上がりやすくなります。反対に小学校中学年以降は、治療が非常に難しくなると言ってもいいでしょう。

ところがよほど重度の弱視でないと、普段のお子さんの態度からはなかなか発見することができません。ですから、3歳児検診や幼稚園・保育所などの視力検査で異常が見つかった場合は必ず、弱視でないか眼科で精密検査を受けてください。

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